腎臓病の食事療法で大切なこと

更新日時:2017-04-10 00:32:54

腎臓病 食事療法

慢性の腎臓病には、腎機能を悪化させないための細やかな栄養の摂取制限を考えた食事療法が必要になります。

腎機能を維持する食事療法を

慢性の腎臓病になると、治療の過程でたんぱく質・塩分・カリウムの摂取制限を行うことになります。食事治療の制限方法は腎臓病のステージによって異なりますが、特にたんぱく質・塩分の制限は初期段階から気を付けなければなりません。病気のステージは糸球体濾過量(GFR)によってステージG1からステージG5まで5段階に分類されます。

食事療法においては、制限される食品は主にステージG3までと、ステージG4以降の大きく二分されます。たんぱく質の制限が必要なのは、たんぱく質を代謝し、処理する過程で老廃物である窒素代謝物ができるためです。弱った腎臓でこれを処理して排出することは大きな負担となってしまうために、たんぱく質の制限が必要になるのです。また、塩分の制限は最も重要なものです。塩分をとりすぎることで、ナトリウムの排出が上手く機能しなくなることによって、高血圧や浮腫といった症状を引き起こします。

慢性の腎臓病の治療はステージG1~G3よりも腎機能を悪化させないことが重要になります。進行度に編ませて推奨される制限量も違ってきますので、自宅での食事療法は必ず医師や栄養士の判断をあおいでください。とくにたんぱく質は不足しすぎても悪影響となりますので、必ず摂取適正量を守るようにしましょう。

塩分・たんぱく質制限とエネルギー管理

日本の食事には塩分が多いので<塩分の過剰摂取にはかなり気を遣わなければいけません。塩分は1日5~6g以下に抑えることが目安となります。ステージG3以降の場合は、1日6g未満3g以上を厳守します。調味料の使用量などもにも気を付ける必要がありますが、食品に含まれている分も考慮しなければあなりません。特に加工食品や外食では要注意です。インスタント麺などは1食で5~6gの塩分量がありますし、コンビニのお弁当も3~5gと、1日の半量から全量の塩分を摂取することになってしまいます。

また、たんぱく質の制限には、かなり注意が必要になります。たんぱく質は肉や魚、大豆などのイメージがありますが、実際には米やパンなど様々な食品に含まれているのです。しかし、たんぱく質自体は生きていく上で必要不可欠な栄養素ですので、あくまで適切な分量を守ることが大切です。特にステージG3以降は重要となり、標準体重1㎏当たり0.6~0.7gが目安となります。

たんぱく質制限をしすぎてしまうと、エネルギー不足に陥りやすくなります。エネルギー不足になると、身体は体内の筋肉などのたんぱく質を代謝に利用してしまいます。そのため、制限した意味がなくなってしまう上に、筋力の低下につながってしまいます。たんぱく質制限によるエネルギー不足は、たんぱく質を含まない糖分・油分で補います。摂取カロリーの目安は標準体重1kgあたり25~35kcalとなります。

食品のカリウム除去・水分の制限も

ステージG3以降は、医師の判断により、腎臓病の食事療法にカリウムの制限が加わります。カリウムはテージG3後半では2,000mg/日以下、G4~G5では1,500mg/日以下が摂取の目安となります。服用している薬によっても変わりますので、自己判断は厳禁です。

カリウムは野菜や果物に豊富に含まれています。肉や魚、豆類などタンパク質を含む食品にも含まれており、たんぱく質制限をしている時点で、ある程度までは除去できています。自分でカリウムの摂取を制限する場合は、カリウムが診ずに溶け出しやすい性質を利用し、加熱する野菜は熱を通す時に茹でこぼす、生で食べる食品は水にさらすなどをします。こうすることで、大体40~45%ほどのカリウムを除去することgはできます。果物は加熱や水さらしが難しいので、缶詰などを利用し、シロップなどは使用しないように注意しましょう。海藻類はカリウムが豊富なため、大量の摂取は避けましょう。

場合によっては水分量も摂取の制限が行われます。腎機能の低下が進行すると、摂取しすぎた水分の排出もうまくできなくなり、浮腫や尿量減少の原因となります。前日の尿量・不感蒸泄量などから適量を計算しますが、食品に含まれている水分も考えて摂取する水分量を決めなければいけません。水分制限をしすぎると、血液量が減ることにより更なる腎機能の低下を引き起こしますので、石とよく相談したうえで適量を守りましょう。

糖尿病性腎症における食事療法

最近では、糖尿病から腎不全へと至るケースが非常に増ているそうです。高血糖の状態が長期間持続するため、腎機能が低下してしまいます。糖尿病性腎症の場合は、原則として糖尿病の食事療法を行い、高血圧や浮腫など腎臓病の症状に合わせて塩分制限などを行います。糖尿病性腎症は現在日本では、人工透析に至る腎臓病の原因のトップであり、決して他人事ではありません。

ステージが進行してしまった場合は、医師の判断によってそれにたんぱく質制限も加えていきます。通常の腎臓病ではたんぱく質制限によるエネルギー不足を、糖質・脂質の摂取で補いますが、糖尿病性腎症の場合はそれにプラスしてカロリー制限も行います。目安は標準体重1kgあたり25~30kcalです。

カロリー制限は行いますが、糖尿病が原因となっていても、基本的にエネルギー不足が腎臓病の悪化を促進してしまうことに変わりはありません。エネルギー不足による症状の悪化が懸念される場合は、エネルギーの摂取を優先し、インシュリンや内服薬によって血糖値の管理を行います。カロリーを制限しつつエネルギーをしっかりと摂取するという相反する治療を行うため、食事療法は非常に複雑なものとなります。自己判断をせず、必ずかかりつけの病院で栄養士に食事の管理についてしっかりと指導を受けるようにしましょう。

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